会社法 新株予約権の発行 その1

会社法238条 募集事項の決定

 

新株予約権の発行に際し、定めるべき募集事項

新株予約権を発行するにあたって、株式の発行と同様に募集事項を定める必要があります。

①募集新株予約権の内容と発行数(内容は前ページで定めた内容です。)

②募集新株予約権の割当日

上記2点は必須項目です。③以降は必須ではない項目です。

③募集新株予約権と引き換えに金銭の払い込みを要しない場合は、その旨

④募集新株予約権と引き換えに金銭の払い込みが必要な場合は、払込金額

⑤募集新株予約権と引き換えにする金銭の払い込み期日を定めるときは、その期日

⑥募集新株予約権社債である場合は、社債の内容

⑦募集新株予約権社債に買取請求権に関する別段の定めをする場合は、その内容

 

・募集事項の決定

新株予約権の募集事項の決定は、株主総会の特別決議によらなければなりません。公開会社の場合は、取締役会の決定となります。

無償、有償にかかわらず新株予約権の引受人に特に有利な発行である場合は、取締役は株主総会で説明をする義務を負います。有利発行の場合は、公開会社であっても、株主総会の特別決議が必要となります。

上記の説明義務は新株予約権引受時に有利である場合です。新株予約権行使にあたって有利である場合は説明は不要です。(すでに権利が確定している新株予約権の行使に説明はいりません。説明するくらいなら最初からそんな権利与えないでください。)

 

・譲渡制限種類株式の新株予約権を発行する場合の規定

種類株式発行会社が譲渡制限がかかっている種類株式の新株予約権を発行する場合、全体の株主総会の特別決議に加え、発行する種類株式の種類株主総会の特別決議も必要です。ただし、定款の定めがある場合に限り、種類株主総会の決議を省略することができます。