会社法26条~ 定款について
原始定款への絶対的記載事項は5つです。
①目的
②商号
③本店所在地
④設立に際して出資される財産の価額またはその最低額
⑤発起人の氏名又は名称及び住所
定款は公証人の認証を受けなければ有効となりません。
また、公証人の認証を受けた定款は会社設立前は原則変更できません。ただし、以下の場合に限り、変更ができます。
①変態設立事項について、検査役の調査によって裁判所が不当と判断し、変更を行う場合
②検査役の調査によって裁判所が不当と判断した変更すべき事項を発起人全員の同意によって廃止する場合
③発行可能株式数が定款に定められていない場合
④発行可能株式数を発起人全員の同意で変更する場合
※発行可能株式数は原始定款に定める必要はありませんが、会社設立時には定款に記載されている必要があります。(設立時の登記事項であるため。)
※上記①~④以外の事由によって定款の変更を行う場合であったとしても、発起設立の場合に限り、発起人全員の署名又は記名押印を行った上で再度公証人の認証を受けた場合は、新たな定款を作成したものとみなされ、変更後の定款に基づいた設立の登記を申請することができます。
※変態設立事項
①現物出資、②会社成立後に引き受ける財産、③発起人の報酬、④会社の負担となる設立費用を定めた場合は、定款に記載が必要です。定めなかった場合は、効力が生じません。(相対的記載事項)
これらを定款に定めた場合は、検査役による調査(それらの価額が適正であるか。)が必要となります。
調査が不要となるのは以下の場合です。
①定款に記載された価額の総額が500万円を超えない場合
②出資された有価証券が市場価格を超えない場合
③弁護士、公認会計士、税理士等の証明を受けている場合
なお、証明を行った弁護士等は発起人等と同様の責任を負います。(弁護士等が証明をした現物出資された物の価額が定款に記載された金額より著しく低かった場合、当該弁護士等はその差額を支払う義務を負います。ただし、注意を怠らなかったことを証明できれば、義務は負いません。)